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西田幾多郎

  • yokando2
  • 2022年9月10日
  • 読了時間: 2分

更新日:2023年7月31日


西田幾多郎(1870-1945年)は、哲学者である。私も若い頃、何度も『善の研究』を読んだ。何度読んでも、全く理解できず、ちんぷんかんぷんだった。だから、余計にあこがれた。そして、若い身空で、彼の出生の地、石川県の宇野気までいったり、お墓のある鎌倉の東慶寺や京都の霊雲院まで出向いて参拝したりした。


世界という実在は自己の意識統一によって成立し、また自己は実在のある特殊な小体系である。自己と宇宙は同一の根拠をもっているというより、むしろ同一物である。したがって、宇宙の本体である真の自己を知ること、これが善である。真の自己を知るには、自他ともに忘却し、主客合一の境に到ることである。と、西田幾多郎は述べています。


2009年11月13日、岩波文庫から『西田幾多郎歌集』が出た。


詩や歌や哲理の玩具くさぐさとわれとわが身をなだめても見る

赤きもの赤しと云はであげつらひ五十路あまりの年をへにけり

夜もすがら争いあひし鬼と仏あくれば同じ兄弟の中

とにかくに思ひし事の跡たえて唯春の日ぞ親しまれける

愛宕山入る日のごとく赤々と燃やし尽くさん残れる命


西田幾多郎の歌に触発され、翌月、12月6日、私は京都の愛宕山に登った。


9:00 小野郷

10:30 朝日峯(688m)

12:30 愛宕山(924m)

14:00 清滝


帰りのこと、しめった石段や木の根っ子の坂道で、前を下っている二人連れの女性を追い抜いた直後、そのうちの一人が転んで尻餅をついた。それからしばらく下っていると、後ろから二人の足音が聞こえてきた。自分の間近に迫ったと思った瞬間、今度は私が転んでしまった。

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