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  • yokando2

マルクス・アウレーリウス


・祖父ウェールスからは、清廉と温和。


・父からは、つつましさと雄々しさ。


・母からは、神を畏れること、および惜しみなく与えること。悪事をせぬのみか、これを心に思うさえ控えること。また金持の暮しとは遠くかけはなれた簡素な生活をすること。


・ディオグネートゥスからは、つまらぬことに力をそそがぬこと。呪文や魔よけやその他類似の事柄に関してペテンや魔術師のいうことを信用せぬこと。


・アポロー二ウスからは、独立心を持つことと絶対に僥倖をたのまぬこと。たとえ一瞬間でも、理性以外の何物にもたよらぬこと。ひどい悲しみの中にも、子を失ったときにも、長い患いの間にも、常に同じであること。


・セクストゥスからは、親切であること。自然に従って生きるという概念。てらいのない威厳。友人たちにたいするこまやかな思いやり。無知な者および道理をわきまえぬ者に対する忍耐。またあらゆる人を適当に遇する道。


・マクシムスからは、克己の精神と確固たる目的を持つこと。


以上は、第16代ローマ皇帝マルクス・アウレーリウス(121-180年)の「自省録」の一節で、戦乱のさなかに走り書きしたといわれている。20代のころに読んで、感銘を受けて、赤線を引いた部分だ。私も、そのように生きようと誓ったはずなのだが、その後、40年以上、恥ずかしながら、まったくそのようでない道を歩いてきている。千思万考、忸怩たる思い、無念やるかたなし。

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小堀遠州

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