「医学の祖」と言われるヒポクラテス(紀元前460年~紀元前377年)は、原始的な医学から迷信や呪術を切り離し、科学的な医学を発展させた。
ヒポクラテスは、以下のような、医師としての「誓い」を残している。
・生徒たちには医師の心得と講義その他のすべての学習を受けさせます。
・わたしの能力と判断力の限りをつくして食餌療法を施します。
・致死薬は、誰に頼まれても、けっして投与しません。
・婦人に堕胎用器具を与えません。
・膀胱結石患者に截石術はせず、これを業とする人にまかせます。
・故意の不正と加害を避け、患者と情交を結ぶようなことはしません。
・他人の私生活についての洩らすべきでないことは、沈黙を守ります。
また、ヒポクラテスは、次のような箴言をも残している。
薬効なくば鉄いやさん
鉄効なくば火いやさん
火効なくば不治と知るべし
鉄はメス、火は焼針のこと。従って、大抵の病気は薬で治らなくてもハリとお灸で治るということである。