老子
- yokando2
- 2023年8月6日
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『老子道徳教』という中国の古典があり、老子という人物が書いたとされているが、その著者・老子自身が実在の人物かどうか、未だに議論がある。
『老子道徳教』は略して『老子』として知られている。鍼灸の聖典『素問』『霊枢』『難経』等と同じく81章からなっているから、同じころに成立したものだろう。
『論語』を剛とすれば『老子』は柔で、『論語』が現実的なら『老子』は理想的、『論語』が交感神経性なら『老子』は副交感神経性じゃなかろうか。
『老子』の最終章を引用する。以下の通り。善行を説き、無為を説き、布施を説き、不戦を説いている。孔子や釈迦や墨子の教えにも繋がっているようだ。
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信言は美ならず、美言は信ならず。善なる者は弁ぜず、弁ずる者は善ならず。知る者は博からず、博き者は知らず。聖人は積まず、ことごとく以って人の為にして、己は愈々有り。ことごとく以って人に与えて、己は愈々多し。天の道は、利して而して害せず。聖人の道は、為して而して争わず。
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もう一つ引用しよう。ロシアのプーチンさんに読んでいただきたかった言葉である。第70章にこうある。
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禍は敵を軽んずるより大なるは莫(な)し。敵を軽んずれば、幾(ほとん)ど吾が宝を失わん。故に兵を坑(あ)げて相加うれば、哀しむ者勝つ。
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