top of page
  • yokando2

任脈


【任脈】

CV01会陰

【部位】両陰の間にある。

【解説】任・督・衝三脈の交会穴である。任脈の絡穴で、別れて督脈に走る。二陰と骨盤腔内の疾患に有効であるが、部位的に不便であるために一般には用いられない。慢性痔疾、肛門周囲炎、陰痛に著効。人中、百会を配穴して溺水昏迷を、中脘、関元、三陰交を配穴して子宮脱を治療する。

CV02曲骨

【部位】腹部正中線、恥骨結合上際にある。

【解説】曲骨は任脈と足厥陰肝経の交会穴である。骨盤腔と外陰部の病症に常用する。淋疾、尿道炎、膀胱炎、膀胱麻痺、遺尿症、陰茎痛、尿閉、夜尿に著効。中極、三陰交を配穴して遺尿、頻尿を、血海、風市を配穴して外陰掻痒を治療する。

CV03中極

【部位】腹部正中線、臍下4寸にある。

【解説】中極は膀胱経の募穴であり、任脈と足の三陰経の交会穴である。培補腎気、清熱利湿の作用がある。膀胱・生殖器の疾患、婦人科疾患、腎臓炎、坐骨神経痛、頭痛、腹膜炎に効く。腎兪、関元兪、膀胱兪、水道、三陰交を配穴して遺尿、遺精、外陰部腫痛、膀胱炎を治療する。

CV04関元

【部位】腹部正中線、臍下3寸にある。

【解説】関元は小腸経の募穴であり、任脈と足の三陰経の交会穴である。培元固本の主要穴であり、その治療判批は極めて広い。胃腸、骨盤腔、泌尿生殖器等の症状はすべて関元で治療できる。印堂、中脘、神門、三陰交を配穴して神経衰弱を、腎兪、関元兪、上髎を配穴して骨盤腔炎を治療する。

CV05石門

【部位】腹部正中線、臍下2寸にある。

【解説】石門は三焦経の募穴である。胃炎、腸疝痛、消化不良、膀胱炎、夜尿症に著効。関元、気穴、合谷、三陰交を配穴して閉経を治療する。

CV06気海

【部位】腹部正中線、臍下1寸5分にある。

【解説】補気の作用があり、臓器の機能低下に常用される。時に胃腸虚弱に有効である。中脘、天枢、足三里を配穴して胃下垂、慢性胃腸炎を、関元、三陰交、行間を配穴して血尿、子宮出血を治療する。

CV07陰交

【部位】腹部正中線、臍下1寸にある。

【解説】陰交は任・督二脈と足少陰腎経の交会穴である。腎臓炎、腹膜炎、腸疝痛、慢性下痢、便秘、腹部冷感、胃炎、消化不良に著効。下脘、天枢、足三里を配穴して臍周囲の冷痛、慢性腸炎を治療する。

CV08神闕

【部位】臍の中央にある。

【解説】神闕は回陽救逆の主要な灸穴である。激しい腹痛、中風での人事不省、激しい下痢、赤痢、淋疾、小児消化不良、腹水、脱肛、流産癖、吐乳、嘔吐、ノイローゼ、神経衰弱、膀胱疾患に著効。人中、足三里を配穴して中風、昏迷、尸厥、虚脱を治療する。

CV09水分

【部位】腹部正中線、臍上1寸にある。

【解説】水分は水道を分利する作用があり、利水を主る。胃内停水、小便不利、腎臓炎、下痢、水瀉性下痢、腹膜炎、腹水に著効。天枢、気海、会陽を配穴して洞泄を、脾兪、腎兪、足三里、不k癃を配穴して腎炎、水腫を治療する。

CV10下脘

【部位】腹部正中線、臍上2寸にある。

【解説】下脘は任脈と足太陰脾経の交会穴であり、胃腸疾患の常用穴である。腎臓病、生殖器疾患、腸疾患、胃下垂に著効。上脘、中脘、内関、足三里を配穴して胃痛、腹脹、胃・十二指腸潰瘍を治療する。

CV11建里

【部位】腹部正中線、臍上3寸にある。

【解説】建里は胃腸疾患の治療に用いられる。上脘、天枢、足三里を配穴して腹脹、腹鳴、消化不良を治療する。

CV12中脘

【部位】腹部正中線、臍上4寸にある。

【解説】中脘は胃の募穴であり、八会穴の腑会である。任脈、手太陽小腸経、手少陽三焦経、足陽明胃経の交会穴であり、健脾和胃の作用があり、臨床で常用される。胃痛、胃痙攣、胃潰瘍、胃酸過多、胃下垂、胃内停水、食欲不振、消化不良に効き、糖尿病の必須穴。巨闕、下脘、内関、足三里、公孫を配穴して急・慢性胃腸炎、胃・十二指腸潰瘍を治療する。左陽池、巨闕を配穴して子宮の位置異常を整復せしめる。

CV13上脘

【部位】腹部正中線、臍上5寸にある。

【解説】上脘は任脈、足陽明胃経、手太陽小腸経の交会穴であり、降逆和胃の作用があり、胃気上逆による嘔吐を治療する。胃痛、胃痙攣、胃酸過多、胃潰瘍、胃カタル、神経性心悸亢進、喘息、眩暈、腹膜炎、肋間神経痛に著効。

CV14巨闕

【部位】腹部正中線、胸骨体下端(剣胸接合)の下2寸にある。

【解説】巨骨は心の募穴であり、心臓疾患を主る。心痛、心悸亢進、心臓弁膜症、狭心症に著効。その他、胃酸過多、胃痛、食道狭窄、喘息、咳嗽、上肢の神経痛、リウマチにて拳上不能なるもの、手のひきつり、腰曲がって伸びないもの、吃逆、肋間神経痛、胸脇苦悶、貧血にも効く。心兪、神門を配穴して心悸亢進を、天突、膻中、中脘、内関、陽谿を配穴して食道狭窄、ヒステリーを治療する。

CV15鳩尾

【部位】腹部正中線、胸骨体下端(剣胸接合)の下1寸にある。

【解説】心疾患を主る。気管支炎、扁桃炎、咽喉炎、食道痙攣にも効く。

CV16中庭

【部位】胸骨体正中線、胸骨体下端(剣胸接合)にある。

【解説】胃酸過多、心臓病、喘息、食道疾患、乳腺炎、肋間神経痛に著効。

CV17膻中

【部位】胸骨体正中線、両乳頭間にある。

【解説】膻中は心包絡の募穴であり、任脈、足太陰脾経、足少陰腎経、手太陽小腸経、手少陽三焦経の交会穴である。また八会穴の気会である。脾気を理したり、乳絡を通じる。心臓病、狭心症、肋膜炎、神経性心悸亢進、一切の気病を主る。ノイローゼ、ヒステリー、気鬱、肋間神経痛、乳房痛、乳臑不足、背痛に著効。百労、定喘、肺兪、太淵を配穴して咳喘、胸満、不眠症を治療する。

CV18玉堂

【部位】胸骨体正中線、左右の第3肋間の高さにある。

【解説】心疾患、呼吸器疾患、精神神経症に効く。

CV19紫宮

【部位】胸骨体正中線、左右の第2肋間の高さにある。

【解説】心疾患、呼吸器疾患、精神神経症に効く。

CV20華蓋

【部位】胸骨体正中線、左右の第1肋間の高さにある。

【解説】肺・気管支疾患を主り、心疾患にも効く。

CV21璇璣

【部位】胸骨体正中線、胸骨柄のほぼ中央にある。

【解説】気管支炎、喘息、呼吸困難、心疾患に効く。

CV22天突

【部位】胸骨頚切痕の上縁陥中にある。

【解説】天突は任脈と陰維脈の交会穴であり、降気平喘の作用がある。喘息、ジフテリア、喉頭炎、気管支炎、咽頭炎、扁桃炎、バセドウ病に著効。膻中、百労、肺兪、列缺を配穴して咳嗽、哮喘を治療する。

CV23廉泉

【部位】頚部前面の正中、喉頭隆起の上際にある。

【解説】廉泉は任脈と陰維脈の交会穴であり、清熱利咽の作用がある。咽頭炎、扁桃炎、舌骨筋麻痺、喉頭炎、バセドウ病、咳嗽、口内炎に著効。翳風、合谷、少商を配穴して咽喉腫痛を治療する。

CV24承漿

【部位】オトガイ唇口の中央にある。

【解説】承漿は任脈、督脈、手陽明大腸経、足陽明胃胃経の交会穴である。顔面神経麻痺、三叉神経痛、下歯痛に著効。地倉から頬車に透刺し、下関、合谷を配穴して顔面神経麻痺を治療する。また、人中、廉泉、瘂門、合谷を配穴してヒステリーによる失音を、人中、内関、合谷、太衝を配穴して精神病を治療する。

閲覧数:7回0件のコメント

最新記事

すべて表示

督脈

bottom of page