いたずらっ子にお灸をすえる
■ 疳の虫にチリゲのやいと
子供は小さいころは、やたら金切り声をあげて騒ぐことがあります。これは疳の虫といいますが、昔は、熱いやいと(お灸のことを「やいと」という)をすえて、おしおきみたいにしていたようですが、実は、お灸には子供の高ぶった心を落ち着ける作用があるのです。その効果的なツボは背中の肩甲骨の真ん中にある身柱(「チリゲ」と呼びます)というツボです。
大人でもストレスがたまったり、自律神経失調気味になったりしたら、この身柱にお灸をしてあげてください。神経が和らぎ、気持ちが落ち着いてきます。
また、身柱は中極とともに夜尿症にも効果があります。ぜひ、試してください。
■ アトピー性皮膚炎には肩髃
最近は、食生活の変化でアトピー性皮膚炎や喘息に悩まされるお子さんが増えています。東洋医学では、このような皮膚や気管支の病気は肺や大腸の経絡に関係していることが多いので、その経絡上にお灸やハリをして治療します。
アトピー性皮膚炎は大腸の経絡上にある肩髃がお勧めです。このツボは、両手を水平方向に挙げたときに肩の前方にできるくぼみのところです。このツボは五十肩や片麻痺のツボとしても有名なところで、皮膚病にも効果的です。
■ 小児喘息には肺兪
小児喘息には、背中の身柱から指一つ分ほど外にある肺兪というツボが効果的です。
お子さんが急にせき込み、止まらなくなったら、あわてず、この肺兪を指でじっくり押してあげてください。しばらくすると落ち着きます。